「ずっと手放せなかったものを手放してスッキリする」
きっと一度は体感したことがあると思う。手放すものは何であれ。
私もまさに一昨日、その感覚を思い出したばかりである。
手放したものは「粗大ゴミ」7つ。
粗大ゴミといっても、今回捨てたのはそれほど大きなものではない(布団以外)。
ただ、時間はかかった。
だいたい4年くらいだろうか?もっと長いものもあるかもしれない。
今このタイミングで捨てることになった経緯
この粗大ゴミを手放す(捨てる)までの流れ、全てを語ろうとすると壮大な物語になってしまう。笑
それくらい、いろんな感情が絡んでいるからだ。
ここでは一部だけにしておこうと思う。
今回捨てたうちのほとんどは、もう4年くらい捨てられずにずっと持っていたものだった。
今の家は今年で5年目なので、引越してくる前か、引越し直後からあったものばかりということになる。
もちろん捨てられる機会はいくらでもある(機会を自分でつくる=回収申し込みをする)。
それでも、「できない理由」が大きくなりすぎたために、今の今まで先送りすることになってしまったのだ。

では、なぜ今このタイミングで処分することになったのかというと…
4月のあたまくらいから、突然動けなくなってしまったためである。
「仕事に行く」とか「生きるのに必要なことをする」というのはできたのだが、それ以外が全く手につかなくなってしまった。
そのうえで出てきた欲求が、「すぐに手放せるものをとにかく手放したい」だったのだ。
物理的にも精神的にも、猛烈に余白が欲しくなった。
そこで改めて周りを見たところ、自然と「粗大ゴミを出すなら今だな」と思えてきたのだ。
4年も捨てられなかった理由
自分で振り返ってみたところ、大きく3つあることが分かった。
- 捨てられないループに突入
- 引越しで「こんなに捨てていいのかな?」
- 不快感を「見ないふり」する
1. 捨てられないループに突入
私の住んでいるエリアでは、粗大ゴミを捨てるには「回収申し込み」が要る。
それさえできれば、あとは回収券を貼って回収日に出すだけでいいのだ。それだけなのだが…
粗大ゴミをそろそろ処分したい。
↓
でも、連絡するのが面倒だなあ…
↓
いつの間にか連絡するのを忘れている。
↓
ふとした瞬間に思い出すが、やはり面倒。
↓
他の緊急のタスク(実はそうでもない)に追われてまた忘れる。
↓
そして無限ループへ。
捨てるまでの手順を分解すると何段階にもなる。
さっさと電話さえできればこうはならない。電話さえできれば…!
それなのにできなかったのは、「連絡するのが面倒だなあ…」という気持ちをそのままにしていたからである。
「どうしてそう思うのか?」
「どうすれば面倒じゃなくなるのか?」
「それで私は幸せなのか?」
自分にこんな問いかけなんてしていなかった。
「面倒だ」という感情に気づいていたのに見ないようにしていたのだ。
2. 引越しで「こんなに捨てていいのかな?」
今となっては「引越しなんて不要なものを捨てる大チャンスでしかない!」と思うのだが、当時の自分はそうでもなかった。
捨てたいものは多いが、100あるものをいきなり1にするのが怖い。
変化が大きすぎてどうなってしまうんだろう、という思いがあったのだ。
「今の状態」と「捨てたあと」の差が大きすぎることへの恐怖。
(今ではだいぶ薄まったが)
だからその「間」を作りたかった。
「段階を踏んで減らしていったほうがいい」という当時の判断によって、捨てられなかったものが残った、ということだ。
3. 不快感を「見ないふり」する
これは「①捨てられないループ」に突入に近いものがある。
そこまで大きくなかったとはいえ、粗大ゴミ7つというのは数としてはまあまあ多いと思う。
それでも、家の中にしまっておけるスペースはあったので、部屋の見た目は汚くならなかったし、捨てなくても不自由ではなかった。
生活に支障はないけれど、たまに思い出して不快になる程度。
これ。
普段は視界に入らない。
思い出したときだけ不快になって、すぐに忘れてしまうから放置してしまう。
罠である。
結局「一時的」に忘れることしかできないから、いつまでも完全になくすことができないのだ。
粗大ゴミの処分をして感じたこと
最後に粗大ゴミの処分をしたのは、マインドを学んで講師になるよりも前だった。
(それを思うと、この数年間で本当に成長したな…と感じる)
先ほど挙げた「捨てられなかった理由3つ」を、ここにきてやっと乗り越えられたのだ。
振り返って感じるのは、やはりマインドの問題だということ。
何を感じていて、感じている感情に対して何をしてあげられるか。
淡々と行動するのが難しいときってあるから。

「粗大ゴミを捨てる」
こんな、一見すると超簡単なタスクでも、先送りにしてしまう「見えない原因」は多い。
今回はたまたま粗大ゴミの処分から学ぶことになったのだが、マインドの問題で欲しいものが手に入らなかったり、チャンスを逃してしまうようなことはよく起こる。
「放っておくと大変なことになるよ?」と脅すつもりはないけれど…
いつか向き合うことにはなる。
私の場合は、そのひとつのタイミングが今回だった。
「ブログに書けるネタを得られた」という点では、行動できなかった自分にさえ感謝したいと思っている。笑
心のことって本当に面白い。