5月の半ばごろに財布を新調した。
特に何かの記念日だったわけでもないが、なんとなく「今かな」と思ったので。
(この「なんとなく」という感覚は大事にしたいのだ)
前の財布は6年使っていたので、新品を手にするのは久しぶりで嬉しい。
今回選んだ財布について

新しい財布がこちら。
ガルーシャ(エイ革)専門店、BAHARIのもの。
つまり、これはエイの革でできている(内側は牛革)。
ガルーシャ(エイ革)は日本刀の柄や鞘にも使われているそうだ。
とても固くて強く、『牛は30年、エイは100年』なんて言われているらしい。
私があと100年生きるかどうかは分からないが、少なくとも生きている間はもつということになる。

私、とにかく「人と被らないもの」が欲しい!!!(何でもそう)
それに加えて、
- シンプルだが癖のあるものがいい
- できるだけお手入れ不要なものがいい
- 綺麗な状態で長く使いたい
などなど、求めるものが多い。
そして、ガルーシャはそれらを全て満たす。
もはや「私のために生まれてきてくれたんじゃないか!?」と思ってしまうほどの素材なのだ。
選んだ決め手と購入時の感動ポイント
今回買ったガルーシャの財布、存在を知ったのは3年前くらい(どうやって調べたのかは覚えていない)。
「いつかこれを買うんだ!」と夢リストにも書き、しっかり3年寝かせて。笑
ついに購入に至ったのが今年である。長かった。

ここ数年で外出の頻度が減り、お店まで行くのが面倒ではなかった…と言うと嘘になるのだが。笑
それでも、お店に行って自分の目で見て選んだのは正解だった。
HPは何度も見ていて、候補はある程度絞っていたけれど、いざお店に行って実物を見るとやっぱり違うのだ。
いちばん違いを感じたのは色。
画像を見た感じ、ずっとピンクとグリーンが気になっていて、どちらかにするつもりだった(もちろん綺麗だし、目の前で他のお客さんが買っていくのも見た)。
でも、実物を見ていちばん刺さったのは黒だった…!!
(黒だけはちょっと違うかな?と思っていたのに、自分としても意外)

そして、1枚の革ではなく「2枚」の革を編んだものを見せてもらったら、「もうこれ以外考えられない!!!」となってしまい、即決した。
内側がワインレッドなのも気に入っている。
そのときにあった在庫を全て見せてくれて、自分で粒の大きさや色が好みのものを選んだ。
私の選んだものは、粒が細かく、色が均等に染まっている。他のものよりも黒が濃かった。
反対側には白っぽい部分もあり、ちょっと目立つ(これも個性)。
粒の大きさや色の染まり方にも、エイごとに個体差があるので、全く同じものを持っている人は誰ひとりとしていないのだ。

何より、お店の方も、その場にいたお客さんも、「ガルーシャが大好きなんだな」というのが伝わってきた。
それも決め手である。
何を買うにしても、愛が強い人から買いたいなあ。
同じものを好きな人が集まる空間(しかも隠れ家っぽい感じ)、良かった…!
私もそんな場をつくりたい。
お店は6月に元浅草から銀座に移転している。
この先、行くことがあるのかな?そのときはまたお世話になります。
ガルーシャと向き合って感じたこと
すぐに決めて帰るつもりでいたのに、見始めたらいくらでも悩めるんだなあ…笑
買うまでに、結局1時間くらい悩んだと思う。
そして、この1時間が本当に充実していた。
「自分は何が好きなのか」ということに、じっくり向き合った時間だったのだ。

今回買ったガルーシャは、革ごとの「個体差」が大きい(と思う、今まで見た革のなかでは)。
見た目は大胆に特徴があるほうがいいのか?もう少し繊細なのがいいのか?
手に持った感じ、しっくりきているのはどれか?
色の染まり方は均一なほうがいいのか?ムラがあるほうがいいのか?濃いほうが好きなのか?
輝き方が好みなのはどれか?
考えたことのない角度から、たくさん質問を投げかけられているような感じ…
当然、分からないことだらけ。
だからこそ真剣に考えたし、新たな自分を知るための良い機会になったと思う。
「どれが優れているか」ではない。
どれも素晴らしくて、そのうちの「どれが好みか」なのだ。
おかげで余計に迷うのだ。笑
これからどんどん手に馴染んでくるのが楽しみ。