シンプル・イズ・ベスト説【引きの美学】

ラジオのオープニングって、シンプルな曲が多いと思う。

いちばんに思い浮かぶのはBitter Sweet Samba。

単調なメロディーの繰り返しで、お世辞にもドラマチックとは言えない。

でも、それがいい。そのシンプルさがお洒落に感じるのだ。

はっきり言って、そういった系統の曲は好きではなかった。昔は。

シンプル=つまらない、だったから。

より華やかで、よりキラキラしたもののほうがいい。そんな風に思っていた時期も長かった。

華やかになりたかったのに

小さいころ、可愛い格好をさせてもらえなかった。

今でも記憶に残っているのは、幼稚園のクリスマスパーティー。

クラスメイトはみんな、ピンクや黄色のフリルのついたワンピースを着てきたのに、私だけ普段着で、とてもみじめな気持ちになったのを覚えている。

なんで私は、みんなと同じように可愛い服を着せてもらえないんだろう。

親にも散々文句を言っていた。

そしてその後

中高時代も地味に過ごし、反動で大学時代は好き勝手にしていたけれど、気づいたら「シンプルでいいや」と思うようになっていた。

何か諦めのような感情ではなく、シンプルが好きになってきたのだ。

先日、母と話していて、たまたま服の話題が出てきたところから、例のクリスマスパーティーの話につながった。

どうしてあのとき、可愛いワンピースを着せてもらえなかったのか。今更だけど聞いてみた。

「だって必要ないじゃん」

そうか。そう思っていたのか。

幼稚園児と母親の〈価値観の違い〉に衝撃を受けた瞬間だった。

シンプルに、大人になる

それにしても不思議である。年を重ねるほど、だんだん好みがシンプルになっていくなんて。

キラキラしたものだって、今も嫌いになったわけではないけれど、全面に使うのではなく、ポイントでちょっと使うくらいでいい。そのほうがセンスがいいと思う。

足せばいいってものじゃない。

引きの美学が分かってきたのか。分かったふりをしているのか。

母親に似てきただけなのかもしれないけれど、細かいことは気にしないでおこう。

シンプルは飽きなくて、心地よい。

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末光咲織

末光咲織

東京都在住の20代★会社員/ブロガー/エレクトーン弾き(歴14年)★エニアグラム5w4(探求型×アーティスト志向)★SF:内省/最上志向/未来志向/慎重さ/目標志向★人生の主導権を取り戻すべく活動中!